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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人材に投資する」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人材に投資する」

2021.09.15

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人材に投資する」
 中国の歴史書『史記』に「奇貨居くべし」という故事があります。
珍しい品物は買っておけば、あとで大きな利益をあげる可能性が高く、得がたい好機を逃さずに、利用しなければならないという意味です。これは、秦の商人・呂不韋(りょふい)が、趙に人質になっていた秦の王子・子楚(しそ)を助けて、あとでうまく利用しようとしたことに由来しています(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。

呂不韋は、子楚の出世のために、全財産を投じます。そして、子楚は秦に帰って荘襄(しょうじょう)王となり、呂不韋は子楚によって丞相(じょうしょう)に取り立てられるのです。

 しかし、この故事を、力のある人に取り入って、出世の足掛かりにするという意味に受け取ってはいけません。
 例えば、経営者の立場であれば、優秀な人材にどんどん投資をして、「ヒト」という経営資源を充実させることと捉えるべきでしょう。

 会社において、「奇貨」に当たるのは、将来性のある人物です。それは、陰日向なく努力し、周囲の人望が厚いだけではなく、必ず会社の理念にマッチしている考えを持っている人です。企業理念を共有している人材は、間違いなく会社の将来を支えてくれるので、大いに投資する価値があるのです。

 社内に埋もれている「奇貨」を見つけ出すために、常に目を光らせておかなければなりません。そして、この人物に賭けてみようと思ったら、まず機会を与え、その成果に対して、正当な報酬と役職と、さらなる機会を与えるのです。こうした投資をすることで、人材は人財になるのです。ぜひ実践してください。

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