森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人の意見の背景を調べる」
2025.05.01
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人の意見の背景を調べる」
『人生論ノート』などの著書で知られる哲学者の三木清氏の言葉に、「ジャーナリストは公平な批評家であるよりも、むしろ党派的意見の代表者である」があります。まったくその通りだと思います。
新聞も朝日と毎日、読売と産経では政治的スタンスが真逆ですし、政治評論家でも与党や野党の代弁者に過ぎない人は、石をなければ当たるほどにいます。
そしてここで思い出されるのが、少し前のコロナ禍の際に、毎日のようにテレビで解説していた感染症対策の専門家医師の言葉です。各人に微妙な違いがあったのは、冒頭の「党派的意見の代表者」だったからです。
例えば臨床医と基礎医学の研究者、大学教授、政府の御用学者、医療法人など大病院の経営者医師などでは、その背景にある組織の利益を代弁しなければならないので、発言に自然とバイアスがかかってしまうのです。
私や友人は、コロナ禍が始まった初期段階から一貫して、医師の話を参考程度に受け止めていました。そして医学の手前にある生物学に着目し、生物学者が言っていた「感染症対策イコール免疫力アップ」「コロナウィルスとは共存することになる。それには4年から最長20年かかる」「変異するたびに弱体化していく」の3つを信じていました。
当然ながら今日まで何事もない日常を送っております。なぜなら生物学者は医師ではないので、医学的な道義的責任を問われることもないため、生物の基本の話を自由に、理論的に正しく発言できるからです。友人は「それを信じるだけで十分だ」と言っていましたし、身をもってその正しさを証明しています。
このように人の意見には、その背景に何があるのかをしっかり調べたうえで、取り入れるかどうかを決めるべきでしょう。
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