森羅万象から学ぶ人生羅針盤「順調という落とし穴」
2026.09.13
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「順調という落とし穴」
前回に続き、日清食品創業者・安藤百福氏の言葉をご案内します。
「順調なときほど危機が訪れる」
私はこの言葉に、仕事にも人生にも通じる大切な戒めがあると思っています。
物事が順調に進むこと自体は喜ばしいことです。しかし怖いのは、順調であるがゆえに「このままいける」「もう大丈夫だ」と思い込み、心に隙が生まれることです。
仕事に予定外はつきものです。
弊社・躍進でも、住宅点検をはじめ、防水、木材保存、塗装など様々な仕事に携わっていますが、どれほど事前確認を重ねても、現場では予期せぬ出来事に遭遇します。
だから私は、予定外を「想定外」にしないことが大切だと思っています。
順調な時ほど先を読む。
数字が良い時ほど足元を見る。
うまくいっている時ほど基本を徹底する。
危機が起きてから慌てるのではなく、その一歩、二歩先を読み、先手を打つ。これは心配性なのではなく、目標を必達するための「備え」です。
童話『うさぎとかめ』にも、その本質が表れています。
うさぎが見ていたのは「亀」でした。相手と自分を比べ、「これだけ差があるのだから負けるはずがない」と見下した。その慢心が歩みを止めました。
一方、亀が見ていたのは、うさぎではありません。
自分が辿り着くべきゴールです。
相手がどれほど速くても、自分は自分の一歩を刻み続ける。遅くても、派手さがなくても、目的から目を離さず歩み続ける。
この違いは実に大きい。
人と比べて「自分は勝っている」と思えば慢心が生まれ、人と比べて「自分は劣っている」と思えば弱気が生まれる。だから見るべきは他人ではありません。
見るべきは目的であり、超えるべきは昨日の自分です。
昨日の自分を一ミリ超える。その一歩を愚直に積み重ねることこそ、私の考える「凡人の美学」であり、人生に太い年輪を刻む生き方です。
本当の危機とは、問題が起きることではありません。
順調という安心の中で、目的を見失い、歩みを止めてしまうことです。
だからこそ、勝っても兜の緒を締め続ける。
気づいた課題は即改善し、やると決めたら即動する。
順調な時こそ、次の一手を打つ。
好調に驕らず、不調に怯まず、目的を見据えて歩き続ける。
順調とは、安心して立ち止まる場所ではない。
さらに一歩前へ進み、次の未来を創るための通過点なのです。
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