森羅万象から学ぶ人生羅針盤 「第三者の禍を転じて福と為す」
2026.09.15
森羅万象から学ぶ人生羅針盤
「第三者の禍を転じて福と為す」
古代ギリシアの詩人ピンダロスは、「神々は人類に一つの幸福と二つの禍を分配する」という趣旨の言葉を残しています。
私は、この「二つの禍」とは、一つは自分自身に降りかかる禍、もう一つは、家族や友人、仲間など、自分にとって大切な人に降りかかる禍とも捉えられるのではないかと思います。
自分自身の苦難であれば、最後は自分の心で受け止め、腹を決めることができます。しかし、大切な人が病気や事故、思いもよらぬ苦難に直面したときは、そう簡単には割り切れません。「何とかしてあげたい」「少しでも力になりたい」と、自分のこと以上に必死になるのが人間というものでしょう。
自分の時間を惜しまず、知恵を絞り、時には人に頭を下げ、できる限りの手を尽くす。私は、そこに人間の尊さがあると思っています。
そして不思議なことに、人のために本気で尽くしたとき、自分でも気づかなかった優しさや強さ、知恵や勇気が引き出されます。つまり、人を支えているようで、実は自分自身も磨かれ、成長させてもらっているのです。
もちろん、どれほど尽くしても、その人の禍そのものを取り除けないこともあります。それでも、そばにいることはできる。話を聴き、励まし、共に悩み、希望を探すことはできます。
私は、禍を無かったことにするのが「転禍為福」ではないと思っています。**禍の中から新しい意味と価値を見いだし、苦しみを人間としての成長へ転じていく。**そこに本当の「禍を転じて福と為す」があるのです。
そして、大切な人のために見返りを求めず尽くす心は、私が大切にしている**「一源愛誠」――無償の愛を源に、どこまでも真心を貫き通す――その実践そのもの**ではないでしょうか。
人生において、禍そのものを選ぶことはできません。しかし、その禍にどう向き合うかは、自分で選ぶことができます。
ならば、逃げない。背を向けない。「今、自分にできることは何か」と問い、愛と誠をもって行動する。
自分の禍も、大切な人の禍も、人生から与えられた一つの学びとして真正面から受け止める。
まさに、**「難関よ、来たれ!」**です。
禍さえも人生の糧へ変え、人のために尽くしながら自らも成長する。そんな生き方こそが、第三者の禍を転じて福と為す人生の力になるのではないでしょうか。
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